PTSD 外傷後ストレス障害
体験談 交通事故のケース
序文
●序文 今は亡き安克昌先生に敬意を込めて。
初めに、私はこのページを見た人たちに質問したい。
”あなた方は心的外傷後ストレス障害(PTSD)と言うものをご存知ですか。”
無論ご存知の上で、自分もしくは近親者などが心的外傷後ストレス障害であり、有益な情報を求めてこの稚拙な
ホームページを見ている方もいることでしょう。
ここで付け加えたい。PTSDなど自分には関係ないと思っている方々、そういうあなたこそ明日そのPTSD
になる可能がある。敢えて私はそう断言する。
私は、そのPTSDの体験者である。ここに発症経緯と回復経過と治療方法を記載する。
そもそもホームページを開く動機も心的外傷後ストレス障害というものを多くの方々に知って頂き啓蒙することが
最大の理由であった。現在もその気持ちに変わりはない。取材に応じたのも同じ理由である。
本来インターネットの目的は同時に多くの人々が有益な情報を共有し、体験する事にあると私は考えている。
ホームページ開設当時は全く心的外傷後ストレス障害についての情報がなく、体験談など皆無であった。
またPTSDは地下鉄サリン事件や阪神淡路大震災が起きるまでは日本では賠償神経症や災害神経症などといわれ
認知度が非常に低く、全く市民権を得られず、患者本人の性格の問題程度としか捕らえられなかった。
こうした無理解や事故や災害は危難が去った後のケアが必要であるという問題提起の布石とし、体験者の一人として
インターネットを通し、現在でも地下鉄サリン事件や阪神淡路大震災や東北大震災、そしてなんと言ってもアメリカの
テロ事件等に代表される、PTSDの当事者や後遺症でお悩みの方々や、そのご家族の参考になることを願いつつ
また専門家の良き参考と為ればと思い公開することとしている。
なお、ここに書かれていることは、全て真実であり、私は実際に存在する。
私の体験談は、交通事故事故や自然災害や犯罪被害者に対して言及したものであり、児童虐待に代表されるなど
ドメスティクバイオレンス(DV)などの複雑性外傷後ストレス障害に対して言及するものではない。
私は、児童虐待の体験はないので本件については言及できない。他の有益なサイトや文献に譲る。
なお、この体験談は既存の体験談の内容を改訂したものであり、新たに開設されたものではない。
従前よりご覧になっている方に対して、敢えて言及しておく。
まだ完全とは言えない体調であるが、仕事と学業を共にこなし、ここから学んだことそしてアメリカのテロ事件を
契機に内容を充実させることとした。
とは言え、至らない部分が多くあることを初めにお断りしておく。
本ページの内容は非常に個人的見解を内包しており、また体験に基づく全くのオリジナルなものある。
あくまでも私個人の体験に基づくものであり、よって記載内容には、一部誤解錯誤される向きがある。
記載内容の通り行っても当方一切責任は負えないこともお断りしておく。
近年、PTSDに対する認知度が高まってきたことは、よい傾向であると思う。
本ページはあくまでも私個人の体験に基づくものであり記載内容の通り行っても当方一切責任は負えない。
始めにPTSDの診断基準を示す。
心的外傷後ストレス障害 ( Post-traumatic Stress Disorder )
1・患者は、以下の2つが共に認められる外傷的な出来事に暴露されたことがある
1)実際にまたは危うく死ぬまたは重傷を負うような出来事を、1度または数度、
または自分または他人の身体の保全に迫る危険を、患者が体験し、目撃し、ま
たは直面した
2)患者の反応は強い恐怖、無力感または戦慄に関するものであった
2・外傷的な出来事が、以下の1つ(またはそれ以上)の形で再体験され続けている
1)出来事の反復的で侵入的で苦痛な想起で、それは心象.思考.または知覚を含む
2)出来事についての反復的で苦痛な夢
3)外傷的な出来事が再び起こっているかのように行動したり、感じたりする(そ
の体験を再体験する感覚、錯覚、幻覚、および解離性フラッシュバックのエピ
ソードを含む、また、覚醒時または中毒時に起こるものを含む)
4)外傷的出来事の1つの側面を象徴し、または類似している内的または外的きっ
かけに暴露された場合に生じる、強い心理的苦痛。
5)外傷的出来事の1つの側面を象徴し、または類似している内的または外的きっ
かけに暴露された場合の生理学的反応性
3・以下の3つ(またはそれ以上)によって示される、(外傷以前には存在していな
かった)外傷と関連した刺激の持続的回数と、全般的反応性の麻痺
1)外傷と関連した思考、感情または会話を回避しようとする努力
2)外傷を想起させる活動、場所または人物を避けようとする努力
3)外傷の重要な側面の想起不能
4)重要な活動への関心または参加の著しい減退
5)他人から孤立している、または疎遠になっているという感覚
6)感情の範囲の縮小(例:愛の感情を持つことができない)
7)未来が短縮した感覚(例:仕事、結婚、子ども、または正常な一生を期待しない)
4・(外傷以前には存在していなかった)持続的で覚醒亢進症状で、以下の2つ(ま
たはそれ以上)によって示される
1)入眠または睡眠維持の苦難
2)易刺激性または怒りの爆発
3)集中苦難
4)過度の警戒心
5)過剰な驚愕反応
5・障害(基準2、3、および4の症状)の持続期間が1ヶ月以上
6・障害は、臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的または他の重要な領域にお
ける機能の障害を引き起こしている
該当すれば特定せよ
急性:症状の持続期間が3ヶ月未満の場合
慢性:症状の持続期間が3ヶ月以上の場合
該当すれば特定せよ
発症遅延:発症の始まりがストレス因子から少なくとも6ヶ月の場合
引用 DSM-Ⅳ精神疾患の分類と診断の手引き 医学書院
現在は改訂され DSM-Ⅴ精神疾患の分類と診断の手引き 医学書院 となっております。